Article page

by
  • Comment:14
  • Trackback:0

みなさん、心配のお電話、メールありがとう。
ショックと、徹夜の監視で報告が遅くなりました。
ブログを書こうとすると、心臓がドキドキしてきました。手が震えます。
でも犬ライターですから負けずに報告します。

20070509144142.jpg

パチは、いま、呼吸困難にあえいでいます。
病名は、病理検査結果待ちですが「胸腺腫の疑い」です。
肺の中に、大きな腫瘍があります。

20070509144225.jpg

左側から黒いトンネルを取り囲むように大きく全体に広がっている、グレイのぶよーんとしたのが、腫瘍です。
本来は、ここは肺で空気があるので、空気は黒くうつらないといけません。
その部分に全部、腫瘍があります。
上にある白いかたまりが心臓です。真ん中下にあるのが背骨、その右上にある黒いトンネルが気道です。気道は本来、背骨同様にセンターにないといけません。腫瘍が、気道や食道を圧迫しているのです。肺の奥にある心臓も腫瘍に押されています。まるでパチの心臓を包むように大きく腫瘍が覆っています。

でも肺ガンだとすると、こんなに気管や心臓を押しやることはできないそうです。肺ガンはもっとフワフワ、柔らかくて、もろいらしい。それに肺ガンだったら、この大きさになる前にとっくに湿潤したり、つまり爆発して、とっくに全身に転移し、死んでいる。
肺の腫瘍は、悪性の癌しかないとのこと。では、この腫瘍はいったい何者?

肺の奥に、縦隔(じゅうかく)というのがあります。縦隔とは「胸腔を縦に隔てる構造で、心臓や大動脈、胸腺、気管、食道、迷走神経などを囲んでいる」部位です。縦隔にできる腫瘍のほとんどは、リンパ腫か胸腺腫。

細胞針の検査ではリンパ腫の可能性よりも、胸腺腫の方が高いとのこと。
胸腺腫は、良性の腫瘍なんだって。それはよい印象ではあるんだけど……
もう腫瘍が大きすぎて、外科ではとれないって。薬でも意味がない。
あと、できることは、放射線治療だけだって。

すごくショックでした。
放射線治療は、タビィでも行い、私はとても価値がある治療法だと思うし、副作用も脱毛くらいで、食欲不振や嘔吐などタビィは全然なくて、びびる治療法ではないと知っている。
だけど「放射線治療しかできない」という状況は、かなり末期で、「他に手の施しようがない」という状況なのだということを、なまじ私は前回の取材で知っていたのです。またもや大の大人が、大学病院の玄関先で大泣きして、そのあとひとりでベンチに座り、茫然自失となっていました。

良性の腫瘍だから、転移はないとか、進行が緩やかなんだろうけど(調べる)、大きくなって気道や食道を圧迫しているから、このままではパチは、窒息死するんだって。空中にいるのに、酸欠になって、死んじゃう。

でも、今日、病院に行けてよかった。
ただの軽い咳が始まって、たった2週間。臓器ってぎりぎりまで異常がある素振りを見せないんだって。肝臓も胃も、半分くらい切りとったって、人間生きてるもんね。でも限界ラインを超えたとたん、急に悪化する。パチは、あと数週間で窒息していた。たぶん食道も圧迫され、ごはんも吐き戻すだろうし。

私が早くもっと気がつけばよかったのか、と思ったけど、表に出る症状がでたときはかなりもう遅いんだって。だからみなさん、老犬になったら、ちゃんと腕のいいお医者さんのところでレントゲン写真とって、奇妙な、不自然な陰がないか、定期検診をしてください。パチは、いつからこの腫瘍があったのだろうか。数か月前か、半年か、1年前かわからないって。でもこの間、腹痛や、背骨や、前肢後肢、何度もレントゲン撮っているけど「腫瘍がないか、調べてください」と言わないと、先生も自分の専門のところしか診ないもんだからね。それとか、かかりつけ医で、「前回と比べて、なんか変だぞ」というレベルのことも多いみたい。難しいね。

でも、腫瘍科のうまい大学病院はさすがだね。私が伝えた所見だけで、すぐにもう縦隔の腫瘍だろうと目星をつけていたよ。呼吸器の強い大学病院に行くつもりだったけど、CTが6月以降になると言われて、タビィがお世話になっている大学病院にお願いして、ほんとよかった。呼吸器じゃなくて、腫瘍科で大正解。だいたい6月だったら、パチは、なんで息が苦しくて、苦しんで、死んだのか、原因がわからないとこだった。

そして、どうせCT 撮るなら、全身麻酔するから、このまま放射線もやっちゃうことになった。全身麻酔の負担が1回ですむからね。通常の飼い主さんだったら、この診断と状況に動揺して、放射線治療するべきか、おうちに帰って考える、のだろうけど、幸か不幸か、私はインフォームドコンセント済み。先生も、普通だったら、こんなに急展開で治療はしないだろう。説明や理解を促すのに時間がかかる。お金もかかるし。
だけどパチには時間がない。
さっそく、第1回目の放射線治療をした。

20070509154649.jpg

放射線をあてると、腫瘍が小さくなる症例があるそうだ。小さくなれば、呼吸ができる。手術も可能になるかもしれない。この病気は、肥満細胞腫ほどポピュラーな病気じゃないので症例数が少ないが、10頭中8頭は、腫瘍が小さくなる確率。神に祈るしかない。だって、このほかの手段がないのだから。

でもパチはすでにだいぶ弱っている。今まではときどきの咳だけだったのに、ずっと呼吸速拍でハアハアしてる。放射線の副作用だと、食欲不振、嘔吐だけど、それはない。たぶん麻酔や移動の負担で体力がないせいだ。

20070509152427.jpg


心配だから、一緒のベッドで監視した。
3時間以上もハアハアしてた。よだれもでてきた。パチがめずらしく「グウ」「ング」など声を出す。寝返りばかりする。このまま死んじゃうかと思った。
夜中にネットや書籍で、呼吸困難の対処法を探した。でも決定的な方法はない。少しずつ水分補給をし、窓をあけて冷たい風を入れた。

担当医の先生にメールを入れていたら、先生が4時すぎにメールをくれて、私がすぐ状況を返信したら、先生がお電話をくれた。なんてありがたいことか。M先生、本当にどうもありがとうございます。
先生の指示で、朝ご飯のときにあげる予定の薬を与えた。
放射線の影響ではないと聞き、少し安心。放射線のせいで急に体内に何か変化が起き、苦しんでいるのかと思ったけど、ただ酸欠にあえいでいるらしい。

朝が来た。
パチは生きている。
放射線の効果で、腫瘍が小さくなれば息ができる。
また昨日の疲れがとれれば、体力も回復するはず。
2~3日が山だそうだ。

20070509153311.jpg


今日は暑いね。夏日だってね。こんなときにもう。
パチはいま玄関のたたきで寝ている。昨夜はハアハアして寝られなかったからね。いっぱい寝て、体力戻せよ。呼吸も安定。でも、このままスーッと死んでしまう可能性があるので、見張っておかないと。窒息ってね、最後にバタバタ苦しむわけじゃないんだって。

でも、パチはえらいんだよ。
ごはんはちゃんと食べるんだ。
のどにつかえないように、バーフダイエットをくずして流動食っぽくしたものと、ヨーグルト、生卵をあげた。いっぺんにたくさん食べると吐き戻すから、さっき昼ごはんもあげてみた。ちゃんと、やる気で食べた。さすがコーギーだ(笑)。
食べてくれるうちは、まだ大丈夫。頑張れる。

いまの状況は、こんな感じです。
コメント返信ができないかもしれないですが、
みんな、パチのために祈ってやってください。
白石バドバドかえ
Posted by白石バドバドかえ

Comments 14

B&N  

パチ!がんばれ!
ご飯が食べられるうちは、大丈夫!
大丈夫!タビイも無事に復活したんだから!!
体力が回復することを、心から祈っています!!
免疫力が落ちないように!無駄な体力を消耗しないように!

やって欲しいことがあったら、すぐに連絡ちょうだい!
すぐに飛んで行きます!

かえちゃん&パパ、がんばってね!!

2007/05/09 (Wed) 16:56 | EDIT | REPLY |   
Sayuri  

パチちゃん、がんばれ-!白石家のみなさん、がんばれー!
絶対、絶対よくなりますよう・・・。
ずっと祈ってますから!

2007/05/09 (Wed) 23:23 | EDIT | REPLY |   
M輪  

パチの笑顔見たら、絶対絶対大丈夫!!!!って思ったよ。

2007/05/10 (Thu) 10:59 | EDIT | REPLY |   
あーちゃん  

祈ってますよ!

2007/05/10 (Thu) 13:32 | EDIT | REPLY |   
陸  

なんか、手が震えています。

パチちゃん、頑張って!
ばど吉さんたちも、頑張ってください!
祈っています!!!

「元気になって、誕生日会やるんでしょ!」by陸兄ちゃん

2007/05/10 (Thu) 14:31 | EDIT | REPLY |   
mayumi  

パッちゃん負けるな!!
みんなで祈っているからね。

2007/05/10 (Thu) 14:32 | EDIT | REPLY |   
Ryoko☆  

パチちゃん頑張れ!
大丈夫、絶対大丈夫です。
ぱど吉さんが最大限の知識と愛情で守ってくれてるから、
ゆっくり休んで体力取り戻してね。
会えるの楽しみにしてるからね!!

2007/05/10 (Thu) 15:12 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
→みなさん

本当にありがとう。
まだ今からもう1件、打ち合わせに行くとこなのに、
涙が出てきちゃっただじゃないですか。
お化粧、流れちゃうよ(笑)。
どうかみんなの祈りが、神様に届いて、
パチの寿命がもう少し延びますように!
今日のパチは呼吸安定してます。食欲もあります。

2007/05/10 (Thu) 16:08 | EDIT | REPLY |   
イイオカ  

ばど吉さん 疲れているのに報告してくれてありがとうございます。

祈ってます。ほんとに。

2007/05/10 (Thu) 16:18 | EDIT | REPLY |   
マイママ  

pcの調子が悪くて今開けたら治療中の写真が目に飛び込んできてびっくり
しました。
わんちゃんは今回のように悪くなるのも早いけれど、良くなるときも早いからバチちゃんの回復を祈っています。

2007/05/10 (Thu) 17:44 | EDIT | REPLY |   
あんな  
我が家の愛犬も胸腺腫と診断されました。

我が家の愛犬ラブラドール×柴犬のミックス(13才)も一週間前に胸腺腫と診断されました。足に力が入らなくなってしまい、おそらく重症筋無力症を合併しているだろうということでした。レントゲン検査では巨大食道症はまだ発症していないとのことでした。抗アセチルコリン抗体の検査結果が出るまでの間、とりあえずステロイドのみを処方され、現在内服中です。
動物病院の先生には、手術は難易度が高いのでやるなら大学病院でないとできないから、希望なら紹介しますと言われました。ただ、生きて帰ってくる保証もないのでよく家族で相談してくださいと言われました。
この1週間インターネットで胸腺腫についていろいろ調べていて、このブログにたどり着きました。
今のところ足の脱力と息がハアハアと苦しそうな症状が出ています。
大学病院での手術は、長期間の入院が必要になることと、静岡県在住で手術可能な大学病院まで遠く、また両親が共働きで私は学校があるためその間に顔を見に行ってあげることがあまりできないことからあまり積極的に受けさせようとは思えません。
放射線治療は、種類にもよると思いますが、手術よりも低侵襲であり、入院期間も短そうなのでいいかなと思っています。
放射線治療について詳しく教えていただきたいと思い、コメントさせていただきました。
お忙しいところ恐縮ですが、上記のアドレスにお返事宜しくお願いいたします。

2015/03/20 (Fri) 10:02 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
あんな様

上記のアドレスというのがよくわからないので、こちらにお返事します。
愛犬の診断、ショックの大きさはいかばかりかと思います。心中お察しします。

ただ私は獣医師ではないので、よそ様に安易にアドバイスを差し上げるような身分ではありません。またパチは当初胸腺腫を疑われましたが、最終的に組織球性肉腫という非常にタチの悪いガンが、たまたま縦隔に発生したものでした。胸腺腫なら良性だと思いますので、治療法も、術式も、予後も異なるのではないかと思います。
ただパチと、タビィ(肥満細胞腫を放射線治療と抗がん剤で寛解しました)の経験からの放射線治療についてお伝えしますと、わが家は2頭とも放射線治療は麻布大学(神奈川県相模原市)の病院で行いました。うちは入院はしておりません。通院で、全身麻酔→放射線治療→麻酔から覚めるのを待ち帰宅。でした。でもこれも犬の状態や、飼い主の対応の肝の据わり方(笑)(私は一般飼い主よりちょっと詳しいというのはあるかもしれません)などで、入院の有無は異なると思います。また放射線治療の間隔や回数も、病状や、犬の体力(全身麻酔を毎回かけますので。老犬などで心臓疾患があるときは検討を要するかもしれません)などによって異なると思いますので一概には言えません。なので、毎週(あるいは積極的治療の場合は週に2回)平日に仕事を休んで大学病院まで通うというのは、神奈川県のとなりの東京に住んでいるわが家でもそれなりに負担があったというのも正直なところですので、静岡から通うのはご家族の協力なしでは難しいかもしれません。費用もそれなりにかかります。毎回コーギーサイズで5万円とかをそういえば払ってました。初回は検査もあるのでもっと高かったです。当時そのときは必死でしたが、いま思えばかなり自分もパニックで、後先考えないでいたような気がします。時間的なことだけでなく経済的な面も、ご家族や病院とよく相談なさった方がいいと思います。

2015/03/20 (Fri) 13:57 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
つづきです

またどんなにお金をかけても、犬が以前のような元気を取り戻すかどうか、それは神様だけが知っています。ただ全身麻酔をして放射線治療を受けられるかどうかもお医者様の判断です。放射線治療じたいは、犬が寝ている間に放射線を的確な部位を目指して短時間照射するだけなので、それにより犬が痛いとかツライとかはないです。ただ全身麻酔の負担はあります。そして放射線治療後に体内の細胞(がん細胞?)がどうにかなるとき(どうにかするために照射するわけですが。つまりがん細胞を退治するとか、がん細胞を減らすことにより近くの細胞がなんらかの影響を受けるとか、臓器そのものがびっくりするとか)その回復期といいますか変動期に、犬がぐったりしたり、しんどそうだったりはしていました。

放射線治療により、タビィは寛解しました。パチはそれでもガンには勝てず死亡しました。ただ、放射線治療を行ったことは後悔はしていません。私の場合は、ですが。

2015/03/20 (Fri) 14:00 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
さらにつづきです

放射線治療のマシンは、高価なものだし、それを設置する放射線を外に出さない重厚な壁のある部屋などの設備が必要だし、放射線を扱える国家資格に合格した人がいないといけないので、治療を行える動物病院は限られています。またホームドクターが2次診療のための紹介状を書いてくれないとだめなわけですが、先生のつながりなどもある場合があります。静岡なら、前述の麻布大学か、日本大学(神奈川県藤沢市)が近いと思います。岐阜大学に放射線治療はあったかどうかは不明です。あ。調べたら岐阜大学にもありました。http://www.animalhospital.gifu-u.ac.jp/facility/houshasen.html
静岡の場所にもよりますが、検討してみてください。
正直費用もご心配だと思います。病院を決める前に正直に問い合わせをしてもいいと思います。

ラブ柴ミックスさんができたら寛解し、もうひとふんばり、犬らしいQOLの高い犬生を過ごすことができますよう、お祈りしています。
飼い主さんもすごく辛いと思います。でも犬の前では泣かずに笑っていて、犬を安心させてあげてください。
私も個人的には、老犬を長く入院はさせたくない派です(笑)。犬の性格にもよりますが、家や飼い主がいちばん落ち着く、安らぐ=免疫力が維持される、ということもあるかと思います。

状況が改善されることを本当に祈っています。

2015/03/20 (Fri) 14:05 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply