2016. . 20

日々つらつらと

黄色靱帯骨化症はなかなかに手強く、1月6日に日赤に行って「術後2〜3か月経って残っている痛みは、(脊椎神経に残ったダメージなので)そのまま一生残ります」。クスリ(痛み止め)でごまかし(それでも痛みが一時的にでもゼロになるわけではない)一生投薬するしかない、と言われ、凹んでおりました。

調子のいい日もあり、パソコンを開いたりもするんだけど、2〜3時間するだけで左臀部が激痛になり、ベッドに逃げ込む状態。もっと調子にのり、4〜5時間すると、無理がたたり、翌日は死人になる。
こんなんじゃ原稿書けない。と、そりゃー凹みます。
「黄色靱帯骨化症」のカテゴリー作って、今までの経緯をまとめたいと思っても、パソコンに向かう時間が制限され、取りかかれません。
寝ながらしゃべって原稿がまとまるならいいんだけど。
でもキーボードで自分で打ちたいんだよ〜。キーボードで打ちながら文章をまとめる、という作業はもはや脳とセットになっている。キーボードの神様が降りてくる、とでもいいましょうか。Siriがいればいいってものではないのですよー。

でも、今週月曜日(1月18日)、おとといですね。青山の漢方医に行ってきました。
雪の日です。
だからトールが心配して会社を昼で早退してくれました。
クルマで送ってくれようとしたのですが、まだ雪が残っているのでやめてもらい、ハチ公バスで一緒についてきてもらいました。もしものときに1人じゃない、というのは心強いものです。いきなり激痛がくるときあるしね。しかも杖ついてひとりでヨロヨロ歩くって、心細いものなのです(じきに慣れるとは思うのですが)。
それとハチ公バスで行きたかったんだ。「歩く」ということをしてみたかった。どれだけ歩けるのか、どれだけ歩いたらやっぱり痛くなるのか、ダメなのか、挑戦してみたかった。

ハチ公バスのバス停から病院まで、健常者なら徒歩5分か8分か、くらいのところ、私は18分かかりました。
脊柱管狭窄症の人でもなるのと同じ、間欠跛行のようです。間欠跛行とは、少しは歩けるんだけど、痛くなり、休憩したらまた歩ける、というタイプです。

でも思ったより痛くならない。うん、いけそうだ。
しかも今回は外出時初めての座薬なし。一か八か、だけど。この挑戦は、トールがそばにいてくれるからできた。

いつも混んでて、予約ありでも1時間くらい診察まで待たされる病院は、幸か不幸か雪の日だったためキャンセルが相次ぎ、すいていた。ラッキー♪ 

仙人のような穏やかな漢方医は、私の話もよく聞いてくれて、それが私の心の治療にもなる思いがしました。整形外科医は、いい意味で大工さんだから、物理的症状の解決をめざす。つまり異物を切除する、という仕事。でも痛みというのは数値化できない、目に見えない。それはもう彼らの仕事の範疇ではないのです。

でも、痛い、ってのは、ほんと辛いんだよ。
それに、いつまで続くのかわからない(骨折も痛かったけど、日に日によくなる、ゴールの見える痛さだから、まだよかった)痛みってのは、不安も大きいんです。痛さの心配だけじゃない、仕事の心配、経済的な心配、人としても心配(おつかいに行く、洗濯物を干す、など普通のことができない心配。もう人として、価値がないような不安。生きていればいいってもんじゃないんです。ああ、犬の原稿でも同じようなこと書いたなぁ。

ごはん食べて、ウンチして、生かしておけばバンザイってわけじゃないんだよね。生きる喜び、誰かの役に立つ喜び、体を動かす喜び、外の景色を見る喜び、外の冷たい空気を感じる喜びとか、いろいろあるわけなんですよ。

QOL(クオリティ オブ ライフ)って、まさにこのことだな。

漢方医ももちろん安易に「治ります」なんて言わない。私からしてみれば、「治ります」と軽々しく言う人の方を疑う。

でも「中枢神経は、僕らが習った頃は、二度と回復しないと言われていました。40年前はそう習ったんですけど、いまは、神経は回復する、という説に変わってきています」と言われたことは希望です。

漢方薬は、疼痛管理に効く、とされます。何がいいのか、これはまだ科学的にはわかっていません。でも漢方薬に、血行をよくする効果、冷えやむくみを改善する効果はあるので、それらがいい方向にもっていってくれる可能性は大いにあると私は思っています。
また漢方薬も効き目がある以上少なからず副作用はあると思いますが、西洋のクスリほど強烈な副作用はあまりないでしょう。西洋の痛み止めなくしては私は今後生きられないようですが、でも漢方薬との併用により、痛み止めの量を減らすことができたら嬉しい。

そして西洋の痛み止めの副作用である、強烈な便秘。これを漢方薬が治してくれるのもすごく助かる。
おととい行って、生薬をもらい、夜、30分煎じて、にがーーーい、くさーーーいお茶を作って飲んだら、翌日にはお通じが! 西洋の下剤を飲んでも、浣腸をしてもダメだったのに、なんてミラクル! もうこれだけでもかなり価値があるよ、漢方薬。

弱毒化したトリカブト(猛毒。死にます)も生薬に1回2グラムも入っている。今回は、苦い、臭い、だけじゃない、飲んだらベロがチリチリ、ピリピリするんだよ。わーお。毒っぽい。だからこそ効果がありそうじゃないか!

あと昨日から体がポカポカしてきてるよ。うん、効いてる。

それと、通院したあの日、歩く、というのも、よいリハビリになり手応えがありました。歩くことにより腹筋、背筋も使うので、それで便秘が解消された、ということもあるかもしれません。歩けば、血も動く、筋肉も使う。
ひと月で、4kg減ったのですが、これは喜んでる場合じゃないのよ、ただ単に、筋肉がなくなっただけだから。
このまま筋肉がなくなったら、痛みのせいじゃなく、筋肉不足で、ほんとに歩けなくなる。

よって、歩くリハビリ、痛くても、多少は始めようと思っています。
まだひとりで遠出は怖いし、なんかあるといけないので、無理はしないけど、
メルのちび散歩(10分くらい)は、できるようになりました。一応、杖も持って行きますが、杖なしでも大丈夫なくらいです。

うん、それなりに、回復傾向にある、のかもしれません。
座薬なしで病院まで外出できた、ということは、座薬分の痛み止めを減らしても大丈夫、それだけ回復した、ということなんだしね。

一時は、車椅子も買っちゃおうかな、と思っていました。まあ、いまも考えているけど。
短い時間なら歩けるけど、長くは無理なので。
「車椅子ライターになろうかな。取材中は車椅子で。それなら半日、1日の取材や撮影もできるでしょ」とトールに言ってみました。

もちろん、本心は、半分泣きそうです。自分の足で取材できないなんて。階段や山道や雪のある現場にはもう行けないし。
そんなの認めたくありません。

でも。
もし車椅子が必要で、車椅子があれば世界が広がるなら、格好悪い(同情されるのがいたたまれない)とか、制限が多い、なんて、ちいちゃいこと言ってられない。いいじゃない、車椅子ライター。新しい世界が広がるかもよ。と、自分を鼓舞します。

どんな状況にあれ、いまある状況が現実なら、現実から目を背けない。
どうしたら、人並みになれるか、自分のQOLを向上できるのか、次の手を考えればいいんだよ。
七転び八起き。私の人生の格言。7回転んでも、8回立ち上がればいいのです。

それにね、こんなとき、捨てる神(試練を与える神)あれば、拾う神が登場する。
こんなときに限って、新しいクライアント(雑誌)から、お声をかけていただいた。取材に行かないで書ける記事。
嬉しい。
神様が、うーん、バドかな、ちゃんと「頑張れよ」と言ってくれている気がする。

凹んでヒマはないぞ!

まあ、ベッドで横になり、安静にする。というのも今月の私の仕事でもある。まだ手術して、ひと月経ってないのだから。皮膚の傷はだいぶ修復したけれど、中の背骨を削ったところはまだびっくりしているかもしれない。背骨の一部もとっているから、無茶もいけない。まだ安静が必要な体。
どれくらい安静が必要で、かたやリハビリも必要なのか、さじ加減が難しいんだけどね。

ともあれ。
頑張りますよ−。私、負けず嫌いですから。笑。
誰かに負けるのではなく、自分に負けるのが、いちばんイヤですから。爆。

今日、このブログは、初めて、ベッドの中で、書いてみました。背中を40度くらいあげて、足もあげて。これが座骨神経痛に最も負担のないポーズらしいです。羽毛布団の上にRetinaちゃん(MacBook Pro Retina)を置いて、キーボード打ってます。だんだん慣れてきた。うん、人間は、慣れる動物である。


では、最後に、ここ最近の写真を。

スクリーンショット 2016-01-20 16.06.06

知人から教えてもらったサイトでとりあえず買いました、クパ茶碗。
洗面器みたい。
大きさもだけど、軽さも、洗面器みたい。
ほんとはもっとズッシリしたヤツがいいんだけどね。カラカラうるさいだろな。安いから仕方ないな。
まあ、当面はこれで我慢だ。
ついでにメルの首輪も買ってみました。花柄です。これでメスってわかってもらえるかな。

スクリーンショット 2016-01-20 16.06.33

17日の夜半(雪が降り始める前の頃)、クパメルが、ひとつのベッドに強引に入っていました!  珍しい。
雪が積もるって察知したのかな。あの晩はたしかに冷えたもんね。

スクリーンショット 2016-01-20 16.07.54

そして18日の朝。
南国のジャガランタに、雪が積もってました〜。
今年は暖冬で珍しく葉っぱが残ってたのに、すっかりハゲチョビんに。
ジャガランタ、頑張れ〜。

いよいよ冬将軍、ばりばり到来ですねーー。
雪国のみなさま、雪かき大変だと思いますが、お気をつけて。

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