ロンサム・ジョージが死んじゃった

ガラパゴス島のゾウガメ、ロンサム・ジョージ(「ひとりぽっちのジョージ」とも訳される)が
今日、ついに死んでしまった。

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推定100歳の大きな大きなリクガメ。
ピンタ島の亜種の最後の1頭。
ロンサム・ジョージの死で、ピンタのガラパゴスゾウガメは絶滅してしまったことになる。

非常に寂しい。
いつかこの日が来ることはわかっていたけれど。

ガラパゴスの自然を守る運動のシンボルとして親しまれていた。
私もおばあちゃんになる頃までにいつかはトールとガラパゴスに行きたかった、ロンサム・ジョージに会ってみたかった。
私が生きている間は、生きていてくれるかな、と淡い期待を持っていたのに。

ガラパゴス・リクイグアナやそのほかの島の貴重な動植物が、これ以上絶滅してしまわないように、ニンゲンができることをこれからも継続していくことが欠かせない。
そしてこれはガラパゴスの話だけではない。
日本の小笠原諸島や南西諸島の生態系も同じく、島の環境は小さく、外界からの影響に脆い。
もっといえば、日本列島だって、島の生態系だ。外来種やニンゲンの経済活動の影響を受けやすく、それに対抗する適応力が乏しい野生動植物種は多い。

今から頑張っても、もう絶滅が免れない野生種が恐ろしいほどたくさんいるはず。
ニンゲンが知らないうちに、ニンゲンが名前を付けないうちに絶滅している種も数多く存在するのは間違いない。
だけど、今から頑張れば、少しは絶滅を回避できる種だっていると信じたい。


こんなときに限って、私は、多摩川の捨てられたカメの新聞用原稿を先週からやっていました。
久しぶりに、ロンサム・ジョージの話をしていたばかりだっただけに、
今日の訃報は残念でなりません。

ちなみに。
この5月、多摩川で、外来生物法で特定外来生物に指定されている(研究目的などを除き、基本は飼育禁止、輸入禁止、販売禁止、譲渡禁止)の北アメリカ〜中米原産のカミツキガメが、多摩川の生態系を守るために運動をされているNPO法人の生け簀に、捨てられ、死んでいるのが見つかりました。

25カキツキガメ
(写真提供:NPO法人おさかなポストの会)

頭からしっぽまで1メートルを超える大物。よく見てください、このカメは、ビールケースの上に乗ってます。
カメの甲羅の横幅の長さが、ビールケースの長い辺とほぼ同じ。デカイです。体重30キロを超えていたそうです。
首の太さは、大人の男性の腕くらい。

肉食性で、環境適応能力に優れたカメなので、
多摩川にもとから棲んでいる野生動物や植生に影響を与えるのは必至です。
またニンゲンもカミツキガメに噛まれたら大ケガをする可能性が高いです。

でも、ニンゲンは「自分たちに害があるものは困る」感覚は理解しやすいけれど、
問題は、それよりもっと根深いとこにある。

このカミツキガメだって、もとの生息地に生きていれば、こんな悪者扱いされなくてすむのに。

捨てる人ももちろん許せないけど、売る人、輸入する人、それで儲ける人、みんな共犯だと思う。

ちなみに取材させていただいた「おさかなポストの会」のYさんからのメールを部分的に紹介します。
多摩川で、カメを見つけたときの注意事項とお願いです。

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多摩川で見つけた場合、カメは人を襲うようなことはなく、逃げることにより身を守る生き物ですが、触れたり、捕まえたり、身体を拘束されると噛みつくことがあります。
川で見つけても、種類の判らないカメは触らないようにしてください。
写真が撮れれば、写真を送りください。

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私に写真を送ってくれれば、責任を持って会に転送しますね。

ちなみに補足しますと、野生のカメは、ニンゲンを見たらスタコラサッサと逃げます。捕まえることができるということは、つまり、今までニンゲンに飼われていたカメ、ニンゲンからエサをもらっていたカメである可能性がかなり高いそうです。捨て亀です。

なんだか昨日に続き、捨て犬、捨て亀の話。
せつなくなってきます。

でも、負けないで、書いて、広めていきましょう。
きっといつか世論は変わってくれると信じる。


続きで、ロンサム・ジョージの記事を転載します。

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ロンサム・ジョージ:最後のゾウガメ大往生 ガラパゴス

毎日新聞 2012年06月25日 11時13分(最終更新 06月25日 11時35分)


ガラパゴス諸島ピンタ島の最後の生き残りといわれていたガラパゴスゾウガメ。通称・孤独なジョージ=エクアドル・ガラパゴス諸島サンタクルス島のチャールズ・ダーウィン研究所で2008年11月10日午後2時46分、平田明浩撮影(リンク先に写真あります)


 南米ガラパゴス諸島(エクアドル)で乱獲から唯一生き残り、「ロンサム・ジョージ6件」(孤独なジョージ)の愛称で知られるガラパゴスゾウガメの亜種が24日早朝(日本時間24日夜)死んだ。飼育されていた同諸島サンタクルス島の飼育・繁殖センターで職員が確認した。推定100歳以上だが、死因は不明。ガラパゴス国立公園局が解剖し詳しく調べる。

 ガラパゴスゾウガメは世界自然遺産に登録された同諸島固有の世界最大級のリクガメ。19〜20世紀、船乗りの食料として乱獲され、15の固有亜種中4亜種が絶滅した。ジョージは71年、同諸島北部ピンタ島で見つかったオスで、絶滅したと考えられていた固有亜種「ピンタゾウガメ」の最後の生き残りとされ、野生生物の保護運動の象徴になった。ジョージ発見後の調査でも他のピンタゾウガメは見つからず、ジョージの死でこの亜種が絶滅した可能性が非常に高くなった。

 93年からは近縁の亜種のメスをジョージと一緒に飼育し始め、08年には初めて交尾、産卵が確認された。しかし、卵はふ化せず、2世誕生は実現しなかった。【奥野敦史】

コメント

切ない。

絶滅危惧種の象徴のような存在でしたものね。
でも、これは環境悪化の一つの現象に過ぎないのですからね・・。

  • 2012/06/27 (Wed) 09:52
  • こぼずはうす #-
  • URL
哀しいです

はい、絶滅危惧種の象徴でした。
「推定100歳以上」って、ほんとは120歳かも150歳かも知れないし……。そんなに長くあの孤島で平和に暮らしていたのに……。
ロンサム・ジョージという名付けも絶妙でした。でも彼以外にも同じように住処を追われ、食物が奪われ、今までいなかったはずの天敵に襲われ、数を少なくしていった生物はたくさんいます。ガラパゴスはいま観光産業のため島の人口が増えたこと、またエルニューニョ(海水温度が異常に上がる。あれ、下がる? ラニャーニャ現象とどっちだったかな)、とにかく地球温暖化による海水温度変化によりかなり生態系のバランスも崩しています。
とくにウミイグアナが影響受けてる。ガラパゴスペンギンも。
……どーも私は、島の生態系にとくに思い入れが強いのかな。ウミイグアナもゾウガメも記事を書いたことがあるかな(涙)。それか意外と爬虫類好きなのか。

  • 2012/06/27 (Wed) 15:06
  • ばど吉 #-
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