Article page

by
  • Comment:8

少し前の話しになっちゃったけど、8月の終わりに、やっとメルを大学病院の繁殖学(産科)の専門医に診察してもらいました。
4月17日にヒートが来て以来、陰部や乳首の肥大がおさまらないんです。
クーパーが騒いでいないので、交尾適齢期でないことはわかるんだけど、6月になってもまだ陰部の腫れがひかない。おかしいなーっ、と思っていたけど、ま、個体差もあるし、などとしばらく様子をみていました。
でも7月になっても、まだそのまま。ときどき思い出したようにポツポツと血(正しくは血まじりの液体)が落ちていることもある。こりゃー、やっぱりおかしいなー、ホルモンが正常に働いていないような気がする……と思いつつも、メルはそれ以外はすこぶる元気。快食快便、ごきげんうるわしいおきゃんな毎日。そのためホルモン治療や避妊手術(繁殖の可能性を絶つこと含む)をする決意も定まらないまま、そうこうしているうちに7月はバドの闘病や死別で頭がいっぱいになり、メルちゃんには悪いけど、つい決断を先延ばしにしてしまいました。お友達のケリー先生が「専門医に診てもらった方がいいよ」と言ってくれてたのに(反省)。

8月になり、少し心に余裕ができたので、さー、大学病院の予約をとろう!と電話。(あ、その前にブリーダーさんちにも一応電話した。もしお医者さんが避妊手術を勧めたら、メルの今後の繁殖の可能性よりもメルの命を優先させます、と伝えた。メルの実家はもちろん快諾してくれた)

しかし、産科は週に1回しか診察日がなく、私の仕事やお盆や先生の学生との研修などの都合があわず、8月末の水曜日まで予約ができないことに(涙)。そこでも約1か月、メルを待たせてしまった。ごめんね、メルちゃん。

15meru

診断結果。
メルは、ヒート前半に分泌される卵胞ホルモン(エストロジェン)が出っぱなしということがわかりました。
本来なら繁殖適齢期(今回だったら5月のゴールデン・ウィークの頃。いちばんクパがクレージーになってた)を境に、エストロジェンがとまり、今度は黄体ホルモンが分泌されてヒートが終息に向かう……はずなのですが、どーもメルは黄体ホルモンに代わらなくて、ずっとエストロジェンが出っぱなし、ということだということが血液検査などで判明。エコー(超音波検査)したら、右側の卵巣に卵胞嚢腫(たぶん。病名はもう一度先生に確認してみる)が見つかった。

この病気、原因は不明。遺伝性だと言い切ることもできない。なぜなら、そうであれば、メルちゃんは誕生することはなかった、ということになるそうな。栄養や私の管理法がよくなかったのかと心配にもなったが、そういうわけでもないらしい。たまたま、なんでしょうな~。しょうがない。
しかも! 
「犬でこの症例はボクも初めてです。実は、牛ではよくある病気なのですが、犬では例がない」

ええええー、繁殖学の第一人者が今春退官されましたが、その元で長く勉強なさっていた一番弟子のH先生ですら、初めての症例だなんて!!! ショックというよりビックリ。メルは、やはり牛だったのか(爆!)

まぁ、犬の場合は、1歳未満(初ヒート前)に避妊手術をする個体も多いから、なかなかデータがないということもあるだろうけど、それにしても1例もないなんて、メル牛め~。
トールにあとでメールして報告すると「なんでうちの犬はそんなめずらしい病気ばっかりになるの?」と嘆いていた(苦笑)。

そうだね、コーギーなのに悪性組織球症というかなりタチの悪い癌(フラット・コーテッド・リトリーバーでは多いけどね)になったパチ、これまた見たことのない症例でバイアグラを飲ませる治療までやったタビィの肺高血圧症(および肺動脈の梗塞と解剖後に判明)。当時のホームドクターに「これも大学病院で検査じゃないとわからないな。なんで白石さんは、私でわからない病気ばかり連れてくるの?」と言われたこともある(涙)。

しょうがないねぇ。トールには「普通の飼い主さんが連れていく下痢やそこらじゃ、私は病院連れていかないからね~」と答えておいた。

ま、生き物ですから、予想外のことも起きますって。
それに、今回は、癌や肺高血圧症と違って、今すぐ命にかかわるっていう病気じゃないからね。私は全然、余裕があります。

結論。メルちゃん、子宮&卵巣摘出手術(=避妊手術)をします。
6月くらいに早く診せていれば、ホルモン治療という方法もあったそうなのですが、もう今となっては遅いそうです。それに、このまま卵巣と子宮をつけたままにしていて、うまくヒートが終わればいいけど、いつまでたってもエストロジェンが出っぱなしになる可能性もある。また今回はヒートが無事に終わっても、次のヒートでふたたび同じ経過(ホルモン異常分泌)になる可能性もある。牛の場合はそうなんだって。でも犬の場合はどうかっていうと前例がないから先生も可能性でしか話せない。そりゃ、そうですね。
しかしどっちみち、ホルモンが異常事態にあるということはよいことではない。幸い、子宮や卵巣は、健康なメス犬が切除することもよくある臓器なわけだから、手術のリスクは少ない(ただし、とくに中型犬・大型犬は避妊手術をすると、尿漏れを起こす犬が5頭に1頭いるそうです。初耳。尿をコントロールする作用はエストロジェンと関係しているんだって。人間でも産後に尿漏れ起こしやすくなる人が多いそうだけど、それと似ているホルモンなんだね~。へ~っ、勉強になった)。
子宮や卵巣をとっても、乳腺腫や乳ガンのなる可能性は残る。ましてやホルモン異常なら、なおさら高まりそうじゃないか。ならば、そのリスクが少しでも減るように、サッサととってしまいましょう、と私は即決断した。まぁ、こんなことだろうと心の準備はできていたしね。

エストロジェン出っぱなし状態は、メルはどういう辛い状態なんでしょうか?と尋ねると、
「(牛の場合は)食欲不振になったり、落ち着きがなくなったりすることがあります」だそうです。
幸か不幸か食欲不振には1%もなっていないけど(笑)、もしかしたら、いつもカッカしているとかあったのかもしれない。メル、悪かったね、もっと早く決断していればよかった。ママを許せ。

もうひとつ残念なことは、この肥大した陰部と乳首、もうこのままかもしれないって。ガーン。
でも、今さら騒いでもしょーがないです。ちょっとかっこ悪いけど、メルはメルなんだから、よしとする。
死なないなら、見てくれうんぬんは二の次さ。
でも犬で前例がないから、もしかしたら小さくなるかもしれない。そう願いましょう。今後、経過報告をH先生にして、参考にしてもらいたいなと思ってます(←転んでもタダでは起きない私!)


というわけでいま避妊手術の予約をしているとこなんですが、これがまた難航中。
大学病院だと避妊手術が病気扱いになり、倍以上の手術費用になるとのことで、ホームドクターにお願いすることにしたんだけど、メル牛の症例はとても珍しいので、専門医の先生に「メルの子宮や卵巣、欲しいですか?」と聞くと、即答で「はい!」とのことでした(笑)。大学病院では、飼い主さんの心情をおもんぱかって、なかなか献体や臓器提供を言いだしづらいそうですが、私は特殊な飼い主なので(笑)、メルの子宮や卵巣が今後の獣医療の発展のためになるなら喜んで提供しちゃいますよ。とくに今回はメルが死ぬわけじゃないから、全然余裕(笑)。

たまたまホームドクターとH先生は同窓なうえ、同じサークルかなにかでとくに親交が深い間柄。連携はばっちり。
だけど、私が術後にダッシュで、臓器をクーラーバッグに入れて、大学へ届けないといけない。そこで、執刀医のオペ日と手術時間と、H先生の受け取り可能時間と、運び屋の私、3者の日時の都合を合わさないと。
しかも今月は学会が多くて、講演の多いH先生は忙しい。むーん。私も次の出稼ぎ仕事が決定していないので平日のスケジュールがまだ読めない。
そういうわけで、まだメルの手術が決まっていないのです。またもや、メル、ごめん。
でも9月の最後の週になんとかしたいと思い、調整中です。10月になると大学は試験で忙しくなるみたいだし、メルもまた今日少し血がでてるからね、早く終えたいところ。

15ブルちゃん
病院の待合室で少しお話ししたブルドッグさん。10歳っていってたかな。長生きしてね

さてさて、そんなこんなで、バドが死んでもまだ大学病院にお世話になっているばど吉ですが、8月末に診察に行くと、親しいにこちゃん先生(=S先生)と、バドと同じく今年高齢のイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを亡くしたM先生(スプリンガーは取材もさせてもらったことがあるんだ。涙)が、私がメルと大学に行くと聞いて、わざわざ来てくれていたんです。ありがたや。心強かった。ありがとうございます。

15nikochann.jpg

S先生が自分でとりあげたからよけいに可愛くてしょーがないダックスのにこちゃん。可愛い美人さん♪
今日私に会わせてくれるために、にこちゃん連れで来てくれました!
まめちゃんより、こぶりで軽かった。なんて愛らしいサイズなんだ。

メルちゃん、NJ大学の先生たちに支えられ、頑張ります。
短頭種は、麻酔に弱いと聞きますが、メルちゃんの手術が無事に成功するよう、祈ってください。

白石バドバドかえ
Posted by白石バドバドかえ

Comments 8

おんがく屋♪岩下  
NoTitle

メルちゃん、大変でしたね。びっくりしました。原因が分かって何よりです。手術の成功をお祈りしています。
うちのリキ坊はどうやらお腹が弱い体質らしく、よく下痢をします。リキが大好きな動物病院に連れていったり、納豆菌を食べさせたり、果ては、人間のビオフェルミンを飲ませたりしています。
でもいつでも元気一杯、食欲旺盛です。

2011/09/15 (Thu) 21:26 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
♪リキちゃんち

ありがとうございます。
ホームドクターは学生時代にボクサーも大学で飼養していたようなので、きっとボクサーの麻酔も丁寧にやってくれると信じています。
リキちゃんは、メルと同じ実家のリキちゃんだよね?
(リキちゃんという犬、3頭知っているので混乱してきた。ごめんなさい)
おなか弱い? ありゃー。それは可哀想に。
メルは下痢したことが人生で1回しかないです。イノシシ肉を大量に食べたとき。脂が多かったらしい。(ちなみに親戚ではないが、クパも下痢しないタイプ)

下痢っ子は、ウンチ拾いが難航しますよね。バドがそうだったから苦労がわかります。心配ですね。
バドは、生食のパテをあげたら6歳くらいになってやっと下痢っ子が治りました。食事管理で体質改善ができるんだなと思いました。
個体差も大きいので一概には言えませんが、試してみる価値はあるかもしれません。詳細必要なら連絡してね。

涼しくなったら、会いたいですね!

2011/09/15 (Thu) 22:17 | EDIT | REPLY |   
こぼずはうす  
牛並み

と言われちゃいましたか。
持続性発情は、繁殖学で必ずと言っていいほど
試験にでる病気です。

エストロジェンがずっと出てると、乳がんになる危険性は高くなりますからね、手術するのでいいと思いますよ。

今度、sさんとmさんに会ったら、11月楽しみにしてるよ、と伝えてください。

2011/09/15 (Thu) 22:22 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
♪こぼずはうす様

そーなんです、メルは牛並みでした(涙)。
悲しい衝撃というより、笑いが出た(ちょい不謹慎)。
へ~、持続性発情というんですね。私もちょい調べたら、牛や山羊や豚や馬など家畜にはポピュラーみたいですね。繁殖学では基本的な病気なんですね。なるほど。
なぜ、メルが?? という感じです。
うーん、大動物系の顔や態度をしてますからね(笑)。
ともあれ、これでメルッパは完全阻止できることになりますし、まぁ、これも神様のおぼし召しかな。
でも今後、婦人科系(あ、犬の場合は何系というのかな?)の病気には気をつけないと。乳ガンなどの予防になるものがあったら教えてください。

臓器配達(トールに「臓器売買のあやしい人みたい」と言われた)の際は、S先生やM先生にお会いできないかと思いますが、もし会えたらお伝えします! 手術はH先生です!(なにもかもケリーのおかげ~)
私と会える時間あるかな~? また羽田に送るよ~(ここでも運び屋な私)

2011/09/15 (Thu) 22:40 | EDIT | REPLY |   
おんがく屋♪岩下  
実家が同じリキでした!

失礼しました。
分かりにくくてごめんなさい。
実家が同じリキでした!
ウンチ拾いはスコップに「お手軽ウンチ処理袋<ポイ太君>」をかぶせて、お尻が下がった瞬間にサッとスコップで受け取るので、地面には付かないのです。
なので、いつもリキと写真を撮る時はスコップを誰かが持っているので、ちょっとカッコ悪くなってます。
涼しくなってメルちゃんの手術が無事すんだら是非お会いしたいです!

2011/09/15 (Thu) 22:48 | EDIT | REPLY |   
-  
管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2011/09/15 (Thu) 23:04 | EDIT | REPLY |   
カイパパ  
山小屋より

メルぶーの避妊手術が無事に済むことを祈ります。
カイも三年くらい前にオシッコタレになりました。その時は投薬で収まりました。薬の名前忘れたけど。
今もオシッコ我慢させ過ぎるとポタポタ垂らすときあります。
全身麻酔のリスクはパーセンテージに関わらず神経質になってしまうものです。
こういった事を一つずつ乗り越えることで親としても成長出来るのだと思います。頑張ってマチュちゃん。

2011/09/18 (Sun) 19:56 | EDIT | REPLY |   
ばど吉  
返信遅れました~

♪リキちゃんち
スコップでサッととるの、わかるわかる(笑)。
高等技術を要しますよね。
土日は、日本臨床獣医学フォーラム年次大会に行ってました。そのときリキちゃんのことが気になり、腸にきくサプリメントとかを興味津々でいろいろ情報収集してきたよ♪
涼しくなったら、ぜひ会いましょ~。
(去年10月の終わりかに、メルのドッグショーのデビューにもたしか来ていたんですよね? 私は骨折入院中だったけど。苦笑。リキちゃんちって、青いアフファロメオだっけ?)


♪カギコメさま~
ああ~、お久しぶりです。今度メールするねっ!!!


♪カイパパ様
ありがと~。
カイちゃんは避妊手術してるっけ? やはり、5頭に1頭の確率って、けっこう高いよね。何の薬なんだろう? やはりエストロジェン関係のホルモンものなのかしら?
マチュは、どーも「ママにまかしておけば、獣医療ものはは問題ない」と、けっこう余裕をかましてます。大人の溺愛型とか盲目型とか心配過多型とは程遠い飼い主でして……ま、あれくらいがヨーロッパ式なのかもなぁと思ったりします。犬との距離感が絶妙です。生まれたときからごろごろと一緒にフツーに暮らしているからでしょうね。
ああ、FBM、行けるかなー!

2011/09/19 (Mon) 15:41 | EDIT | REPLY |   

Leave a reply