初夏

バド、供血犬になる

お友達のトイプードル、未だ闘病中。
月曜日、転院し、川崎の高度医療の動物病院へ。こんな弱ったチィを電車に乗せるわけにはいかないと、私がタクシーを買って出た。

副腎皮質機能低下症(アジソン病)の可能性が高いと指摘され、翌火曜日に外部ラボに出していた血液検査の結果が出て、ようやくこの1か月半、不明のままだった病名が確定。

病気がわかれば、治療法も定まる。アジソン病は完治できる病ではないが、投薬をすれば、生きていられる病気と知り、希望の星が見えてきた。
そして、うまくいけば、チィは来週にも退院できると聞き、私と飼い主のM輪ちゃんは沸いた。


しかし、本日、新たな敵が。
以前疑っていた、自己免疫性溶血性貧血。月曜日には「この病気ではない。貧血にはなっていない」と言われて安堵したのに。
今日になって、チィが急激に重度な貧血になり、至急、輸血が必要だと。
アジソン病は副腎皮質が正しく機能できず、ストレスに対抗するステロイドがでない病気。免疫系とも関わる病気故に、このタイミングで併発してしまったのか。最終診断はまだだが、とにかく非常に危険な状態らしい。

最近大型犬が少ない。しかもかつてのラブラドールやゴールデン・ブーム期の犬はすでにバドの年齢以上。7歳未満、20キロ以上の犬なんて、よく考えてみると、近所にあまりいないじゃないか。すぐには見つけられない。今すぐには川崎へ駆けつけてもらえない。

「13歳でも大丈夫なら、バドの血を使ってください」


幸い、バドの血は元気だった。
そしてこれまた幸いなことに、チィの血とクロスマッチした。

今日のチィは、アジソン病の薬が効いてきたおかげか、思ったより精気がある。今夜や明日、急変して生命の危険がある、という言葉は信じにくいが…きっと事実なんだろう。

でも、自分の血の赤血球すら破壊してしまうのが自己免疫性溶血性貧血。バドの、他人の血なんて、本来使うことすら危険なんだそうだ。でも重度の貧血をほおっておくと、体内が酸欠になり死んでしまうから、対処法としてとにかく赤血球を補うのだそうだ。

バドの血を、いっぱいあげて、治るものなら、いっぱいチィに分けてあげたい。
でも、そういうわけにはいかないらしい。憎たらしい病気だ。こんな病気があるなんて。まだ2歳なのに。そして、難病で苦しんでいる犬と飼い主さんは実は少なくないのではないかとも感じた。私の仕事でもっと伝えていくべきものがあるのではないか。

チィ、一難去ってまた一難。本当に何度も山が来る。
でもチィ、頑張るんだぞ。バドは胃捻転3回もやって奇跡の生還を3回もした奴だ。
ママへの執着は、人100倍。チィも、ママが大好きなんだから、この血が入れば、厄落としになるかもしれないよ。

チィ、頑張れ。退院して、Bママんとこでトリミングしてもらおう。今度こそ、きれいに可愛く!
そしてM輪ちゃんも頑張って。
いつでも、必要なときは、超特急タクシーがクロスマッチした血(=バド)を運ぶから。
(でも今日ね、ほんと、犬にも救急車があればいいのに、と思った。首都高をぶっ飛ばしながら)

神様、チィが、また元どおり、B家のリビングに帰ってきますように。1日も早く。

そんで、バド、ありがとう。13歳にもなって供血させて、ごめん。
でも、血液検査でOKがでる13歳のワイマラナー、たいしたもんだ。それでこそ、私の最高の相棒だ。でかしたぞ。

みんなで闘おう。チィが治るように。


by 白石バドバド花絵  at 22:59 |  犬猫病気 |  comment (16)  |  trackback (0)  |  page top ↑
プロフィール

白石バドバド花絵

Author:白石バドバド花絵
犬歴21年、猫歴19年の雑文家。犬2頭、猫1匹がごろごろ爆睡しているとなりで、日々、犬原稿を執筆中。
《(c)kae Shiraishi/文章や画像の無断転載はお断りします》

『東京犬散歩ガイド』
白石花絵著
(オーシャンライフ発行)
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『最新犬種図鑑』 
監修:ジャパンケネルクラブ
構成・文:白石花絵
(インターズー発行)
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