クーパー(ジャーマン・ショートヘアード・ポインター)、メルちゃん(ボクサー)、まめちゃん(バドが拾った黒猫)と暮らす、犬ライターが綴る犬馬鹿生活。
「奨学金」って名ばかり、ただの学生ローン
2016年11月18日 (金) | 編集 |
ちょっとびっくり仰天!(というわけで怒りを書かせてください)

日本学生支援機構(昔でいう日本育英会)、今年の10/28付けで新しい通達を各高校に送ってきたそうだ。(つい最近じゃん!)

第1種(無利子)と第2種(有利子)があるんだけど、
第1種はいままで成績が3.5以上の生徒という条件があった。
それが今回廃止になり、そのかわり、親の課税証明の区民税・都民税の所得割額が0円の子だけ申し込みが可能になったという。

つまり!
優秀な子だけどお金がなくて進学できないものを応援するものではなく、貧困家庭のみに第1種を貸与することになった。

これ、ニュースになってる!???

日本は、他国に比べて大学費用が高いとこないだ報道をしっかり見た。そりゃアメリカなども高い。でもそのかわり奨学金(スカラシップ)が充実している。大学費用は親が負担するものではなく、子どもが自分で自分の将来を見据えて払うもの。自己負担、自己責任だ。

なのに、日本ったら、なに、これ!
これじゃー大学進学率、下がるよ。
そりゃ大学に行けばいいってもんじゃないのはわかっている。私は職人系の人もたくさん尊敬している。
でも、この政策はあまりにお粗末ではないか。
しかも、子どもたちにとってこんな重要なこと、ニュースになってる? 私が高校生だったら、将来にかかわる大事件なのに。

(ちなみに、私は、当時、日本育英会の奨学金、第1種と第2種、両方とって、大学をでた。すでに完済済み)

しかも日本学生支援機構は、全然、奨学金ではない。単なる金貸し、銀行と同じだと、その団体の親分がしれっとテレビで言っていました。

ううう、さらにいま追加電話がきた(担当者にさっき電話で確認したの)。「第1種の成績基準撤廃も、いま時点での話であり、今後成績基準ができるかどうか検討される」とのこと。すなわち、非課税かつ勉学優秀な子のみに第1種が貸与される可能性を示唆している。来年以降、もっともっと無利子の奨学金を借りることは狭き門になるってことだ。

なんだよ、ニッポン! どうなってんだよ!

ノーベル賞受賞者がたくさん輩出されていたのは、バブル時代にたくさん研究費がでていたからかもしれない。こんなに教育をないがしろにしている日本、国力下がるぞ、子どもも未来に希望が持てないぞ!

それに大学でても、就職難。非正規雇用の派遣社員では、なかなか返済も難しい。
こんな世の中でいいのか。これが先進国なのか。これがニッポンなのか。
だからみんなが未来を悲観しているのではないのか。
将来の年金制度を支えるのも、いまの若い子どもたちがいるおかげじゃないのか。

と、憤慨した高校3年生の子を持つ親の怒りでございました。
ご静聴ありがとうございました。

おまけ:日本学生支援機構のホームページ見ると、いらだつわー。「奨学金」「スカラシップ」というより、とにかく「お金をきちんと返してくださいよ」的なコンテンツばかり。しかも利息はいくらか調べようと思っても、年によって違ってて、大人が見てもわからない。こりゃ高校生が見てもわかるはずがない。奨学金って名前を使うな、と言いたい。大学生相手の教育ローン、借金できます、いま働いていないあなたにも貸し出します、という団体ってことだ。トップはどこからの天下り? あーー、腹たつわーー。自民党、教育費のカット、やめてください。

理事長の月給は100万円だってさ。年収は賞与合わせていくらよ? 

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「親分が怒っているよー」「犬問題以外でも怒るんだね−」「くわばらくわばら」「当分見て見ぬふりしよーぜ」

紀州犬事件の続報
2015年09月16日 (水) | 編集 |
こういう飼い主を放置するしかないのが、いまの日本の法律。

これでは、犬が苦手な人が、もっと犬のことを憎悪するのは無理もない。
噛まれてしまった人たちも、今回は軽傷ですんだとはいえ、攻撃されている最中はどんなケガになるかわからず、怖かったし、痛かったと思う。軽傷かどうかは、事後にわかることだ。

やはり法律でドイツのように、適正飼養の、環境事由、運動や栄養管理などの事由、飼い主とのコミュニケーションの事由などを、ある程度数字や条文で示さないと、わからない飼い主は多いのかもしれない。
そしてスイスのように、飼い主試験の導入も検討すべきなのかもしれない。
さらには、こうしたネグレクト(飼育放棄)を放置しないよう、アメリカのアニマルポリス(民間)(行政との連携あり)や、ドイツの獣医局(行政)(民間との連携あり)を設立し、改善するよう法的強制力を持って通告し、数週間後かに査察して改善が見られないときは犬を没収(没収後の犬の養育費も罰金のように払ってほしい)し、その飼い主は状態または常習性などに応じて、今後の飼育禁止期間を設ける(数年かもしれないし、死ぬまで犬の飼養禁止も)。

飼育状況がダメな人は、犬を飼うということに真摯に取り組んでいないから、また簡単に次の犬を飼ってしまう例も多い。責任を実感できてないから、簡単に、次の犬を飼ってしまう。そして、劣悪な状況に幽閉するか、罪悪感なく捨てる。
そんな人を許していたら、日本の殺処分数はいつまでたってもゼロにはならない。こんなに多くの動物福祉団体や愛護団体が頑張っても、もとを絶たなくては、
いつまでも蛇口はジャーージャーーとこぼれっぱなし。こういう事態を根本から変革する法律、そしてその法整備のためには世論をつくっていくことが急務だと思う。

↓ 東スポさんの記事。スポーツ新聞、ちゃんと丁寧に続報を追ってくれている。情報が少ないので助かる、グッジョブだと思います。

感情論に訴えるのではなく、事実を公平中立に伝える報道がもっと増えてほしい。大手マスコミもちゃんと報道してくれればいいんだけど。公平中立、ジャーナリズムの基本でしょ。

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【警官が13発発砲】紀州犬射殺の謎
2015年09月16日 06時30分 東スポ

ミリが閉じ込められていたベランダはゴミだらけ

 日本中の愛犬家に衝撃が走った。千葉県松戸市の住宅街で14日、脱走した飼い犬が“通り魔”的に路上で次々と人に襲い掛かった揚げ句に、飼い主の眼前で警察官に射殺されるというショッキングな事件が発生。発砲は13発に及び、何発が当たったかはまだ分かっていない。戸建て住宅が立ち並び、愛犬家も多い街だけに、住民のショックも大きい。いったい、なぜペットの犬が“狂犬化”してしまったのか? 謎を追った。

 14日午前2時ごろ、松戸市の路上を車で帰宅途中だった女性(23)が、体長120センチの白い中型犬にかまれたと同乗者から通報があった。松戸署によると「女性はふらふらと歩く犬を見て、『迷い犬かな』と思い、車を降りて声を掛けた途端にかまれた」という。犬は紀州犬の雄の7歳とみられる。

 5時間ほど前の13日午後9時ごろにも、特徴の似た犬に男子大学生がかまれ救急搬送されていた。犬の行方を追っていた捜査員が、女性の目撃情報をもとに現場付近に急行すると、警察から連絡を受けて先に駆けつけた飼い主の男性(71)が前腕部にタオルを巻き付け、犬にかませて捕獲しようと格闘中だった。

 だが、犬は飼い主の上腕部にかみつき、署員にも襲い掛かろうとしたため、飼い主に「射殺します。離れてください」と声を掛け、飼い主も「仕方がない」と了承。午前3時の住宅街に銃声が響いた。松戸署は「麻酔銃は猟友会などしか持っておらず、警察の通常装備にはない。緊急時の対応として、拳銃の使用は適切だった」としている。警察官3人で13発は多いようにも感じられるが、夜明け前の暗い中、発砲にもひるまず向かってきた犬から身を守りながら撃つという状況が影響したとみられる。

 それにしても、なぜ犬は脱走し“狂犬”化したのだろうか。

 近隣の住民は「あの犬が散歩しているのを見たことがないと近所でも心配されていた。5年前にも脱走して人や小型犬にかみついて以来、2階の狭いベランダをおり代わりに閉じ込められていた。糞尿も片付けないので異臭もした」と語る。

 ペット事情通は「犬は散歩しないことでストレスがたまり、かみつきや無駄ぼえという悪い行動が出てしまう。ましてや飼い主にかみつくというのはストレスが最大になっていたということでしょう。もし紀州犬だとすれば、狩猟用に改良されイノシシをかみ殺すほど強くて気が荒いので、小さいころから厳しくしつけないと周囲に攻撃的になってしまう」と指摘する。

 飼い主一家は70代の両親と30~40代の兄妹の5人家族。家の中はゴミ屋敷状態だといい、犬が放置されていたベランダにも壊れた食器やひっくり返った鉢などが散乱していた。

「雨ざらしになっていて、近所の人が使っていない犬小屋を差し入れたこともある」と同住民。

 また別の住民によると「あの子は3代目で、どの犬も『ミリ』と名づけられていた。奥さんが犬好きで買ってくるくせに世話をせず、旦那さんが『世話しろ!』と怒鳴る声もした。猫も何匹も放し飼いにして2階の窓から猫を放り投げるのを見た。子猫が家の前でひかれて死んだこともあった」という。

 ミリの最期はあまりに壮絶だった。

 警官が発砲した際に流れ弾が家の外壁に食い込んだ住民は「夜中3時くらいにバンバンと2発聞こえて、最初は、若い人が花火でもやってるのかなと思った。見ると警官が犬に向けて発砲していて、何で撃っているのか分からなかった。捕獲かごや網は持っていなかった。撃たれた時に『く~ん』と悲しそうな声を出していた」と明かす。

 朝5時から行われた現場検証を目撃した住民は「犬に白い布がかけられていて、周りは血だらけだった」という。

 脱走直後のミリを目撃していた住民がいた。「13日の夜9時10分ごろかな。あの犬が電柱にオシッコして、うれしそうな顔をして歩いていったの。やっと自由になれたと思ったんですね」と涙ぐんだ。

紀州犬の事件
2015年09月16日 (水) | 編集 |
犬好きのみなさん(犬が嫌いな人も含み)、日本中で関心を集めてしまった、おとといの千葉県松戸での「紀州が飼い主を噛み、3人の警官が13発撃って、射殺した」事件。
いろいろ思うところがあり、ちょっと調べてみた。本当は、松戸署や飼い主やJKCや日本犬保存会などに取材に行ってみたいものだけど、時間も許さぬので、報道から抜粋する。

いちばんシンプルに、中立に書いていたと思われるのが時事通信。↓

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飼い主かんだ犬射殺=警官が13発―千葉・松戸
時事通信 9月14日(月)13時37分配信

 14日午前2時ごろ、千葉県松戸市稔台の路上で「女性が犬にかまれた」と110番があった。
 県警松戸署員3人が駆け付けたところ、飼い主の無職男性(71)に覆いかぶさってかみついており、その後犬が向かってきたため、3人で拳銃計13発を撃ち射殺した。男性とアルバイトの女性(23)=いずれも同市在住=が左腕をかまれる軽傷を負った。
 同署によると、犬は7歳のオスの紀州犬で体長約1.2メートル、体重約21キロ。13日夜に逃げ出し、男性が行方を捜していた。男性には、女性にけがをさせた過失傷害の疑いもあるとみて、詳しい状況を調べている。
 現場は新京成線みのり台駅東約300メートルの住宅街。浜元裕彦副署長は「犬は警官に牙をむいて襲い掛かっており、発砲は適正、妥当だ」と話している。
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これが事件の概要。
射殺というのがセンセーショナルだし、また紀州は飼い主まで襲う「狂暴な」犬、という印象を広めてしまったように思う。
その後、飼い主は、適正飼養とはほど遠い飼育方法をしていることも報道され、散歩にも行かず、劣悪なベランダにつながれ、犬に相当なストレスがかかっていたことも容易に想像できるし、そんな状況なら適切なトレーニングや飼い主との関係ができていたとはとうてい思えない。だから、事件になってしまった。

産経新聞によると、「男性がおとりになって、手ぬぐいを巻いた左腕にかみつかせて捕獲を試みたが、左腕の別の場所をかまれて失敗。」とある。なぜ自分ちの犬を制止させたり、捕まえて首輪をつけることもできないのか。まず、ここが問題だ。
警察官が人襲った体長120センチ「紀州犬」に13発発砲し射殺 住民「テレビ番組かと…」 千葉・松戸
産経新聞 9月14日(月)18時21分配信


たしかに犬種によっては攻撃スイッチが入り、興奮状態になった犬を抑制することは難しいこともあるのは事実。たとえば闘犬種としてマスチフとテリアを交配したような犬種は、飼育管理者は犬種の性質を熟知した人であるべきで、興奮状態の犬を止めるのは、簡単ではない。むろんそれはクマ狩りやイノシシ猟に使う牙で仕事する犬も、またそれ以外の犬種でも同じ。(小型犬でも本気をだして噛まれたら、人間の手のひらを貫通する。私もチンに噛まれて貫通したことがあり、小型犬の牙もすごいなぁとある意味感心した。チンの名誉のために補足するが、チンは病気のため痛みがあり体を触られたくなかったのに、私が動物病院の診察台の上で保定を手伝ったため噛まれた。私の技術や準備がなかったから噛まれただけだ)。

でも、普通の健康な犬なら、普通にちゃんと家庭犬として飼育しているなら、飼い主の声は聞こえるはずだ。紀州だって、本来は多くの犬種の中でとくに飼い主に忠実な、飼い主だけの言うことを聞くタイプだ。どういう飼い方をしていたんだ。問題の根幹はここにある。紀州という犬種特性を理解し、性質を熟知し、適正飼養できている飼い主なら、こんな事件は起きない。

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さらに、紀州が飼い主に攻撃する瞬間の映像も公開されている。

飼い主ら襲った犬に発砲 防犯カメラが襲いかかる瞬間とらえる
フジテレビ系(FNN) 9月15日(火)18時29分配信


ナレーションでは、「犬は、尻尾を振りながら、甘えている様子だった。すると突然、犬が飼い主の左腕にかみついた。
何度もたたきながら、犬を引き離そうとする飼い主。犬は、執拗(しつよう)に追いすがった。」

「甘えている様子」? 「すると突然」?
 甘えてないよ(そう言うと、甘えていたのに犬が豹変したかのような印象を与えるじゃないか。なぜテレビはそういう言い方をするんだ? 誰の見解だ? 専門家がそう言ったのか?)。攻撃性が突発的に発現する「激怒症候群」というキレる行動異常(先天性のてんかんの病気の1種とされる)がでる犬種もあるが、紀州では聞かない。豹変したのではない。

最初、犬は甘えてはいるわけではないが、しっぽは振ってて、飼い主だと認識して寄ってきている。あのしっぽの振り方は好意的なのか、あるいは緊張・警戒のアドレナリンがでている状態なのか判別は難しいが(普段から犬に近寄るときに、叩いたりする飼い主なら、飼い主であっても警戒する)、とりあえず他人ではなく、知っている人だと犬は認識している。そのとき、紀州を刺激しないで、そっと捕獲すれば(=リードを首輪につなげば)、こんな事件にはなっていなかった。

なのに、飼い主はなぜリードを持っていないで、タオルを腕に巻いている? もうここがおかしい。
いつもそうしないと捕獲ができないのか? 散歩に毎日行くのが当たり前のはずだが、リードの付け方も知らないのかもしれない。

そしてたしかに報道のとおり、紀州はクマやイノシシやシカといった大型獣を狩るのが本業なので、狩猟本能は強い。ひらひらと腕に巻いたタオルが、目の前をチラチラ動いたら、そりゃー噛む。いや、原則として、獣と人間(ましてや飼い主)は犬は区別がつくから、人間を噛まないように教えていれば、噛まない犬に育てることもできる。でも、この犬は教わっていない。(うちの犬も狩猟本能は強いが、人間を噛むように教える方が今となっては難しい)

しかも飼い主は思いきり、犬の頭やからだを殴っている。バンバン叩かれたら、犬はよけい興奮する。口を放したら、よけい自分の立場が悪くなるじゃないか。ましてや猟犬だ。相手が攻撃した分、燃えて、よけいに離すもんか。それが狩猟本能だ。

「犬は、執拗(しつよう)に追いすがった」 執拗という言葉の選び方にも、わざと視聴者の恐怖心を煽る恣意的な印象を受ける。よけいに興奮させる刺激を与えたのは、飼い主の方。くわえたものをそう簡単には離さず、ブルブルと左右に振るのも、猟犬の本能で、ごく当たり前のことだ。

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さらに、今回の報道で気になること。
各新聞も、テレビも
紀州のことを、「体長約120センチ」あるいは、詳しく書いているところは「体長122センチ」と書いてる。

体長120!?
体長というのは、人間の身長とは違う。犬種スタンダードの規定では「肩端または胸骨端より後躯の座骨端までの長さ」とある。肩端とは肩関節のこと。↓の写真参照(特別出演、サルーキのボダイ。ドイツはベルリンより参戦)

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そして、肩関節の間に挟まれている突起部分が胸骨端。
犬によっては肩関節か胸骨端が体幹の一番前部分に出ているから、そこから尻尾の付け根までを測って体長とする。

ともあれ、胸でいちばん前に出っ張っている部分〜おしりの骨(しっぽの付け根)、の長さを指すと考えてよい。

ただ、通常の犬種スタンダードは、犬種の大きさを示す際に、「体高」を使う。体高とは「キ甲の最高点〜地上までの長さ」。キ甲部とは、首のうしろの付け根部分(首輪の位置あたり)。つまり首の後ろからまっすぐ垂直に地面までを測る。

体重記載がある犬種もたまにあるが、体重は記載のない犬もいる。体長の記載はほとんどない。
紀州の体高は、オス:52センチ、メス:49センチだ。(スタンダードに体長、体重記載なし)

今回のオスの紀州の体重は21キロと報道されている。
うちのメスボクサーのメルも21キロだ。きっとこれくらいのサイズの犬なのだと思う。
メルの体長は、いま測ってみると、肩関節の端〜座骨まで、56センチだ。
1〜2センチの計り方の誤差はあるかもしれないが、体長120センチの犬となると、メルより2倍も大きいサイズとなる(体重は同じなのに)。そんな犬はいない。
(前述のオスサルーキ。マズルもシュッーと長く、ボディもシュッとしているサルーキですら、体長は70cm。ちなみに長いマズルの鼻先からお尻までで1m弱だったとのこと)

報道された紀州の「体長120センチ」という数字は、頭の鼻先から測ったサイズなのではないかと推察される。間違ってる。
いや、頭の先から測っても120センチには届かないな。死体の、首がダラッと伸びた状態で、鼻先から測ったのか、しっぽの先まで測ったのか? 警察が計測したのだろうが、この数字の根拠も不思議だ。恐怖心が大きすぎてまともに計れず大きめに見積もったのか、あるいは、発砲しちゃった手前、「巨大な狂暴な犬」というイメージを、国民に与えてごまかしたいのか。

ちなみに、2009年にも、犬が射殺された事件が愛知県であった。そのときは土佐犬。

土佐犬を警官が射殺 体長125センチ
(2009年1月11日 47NEWS編集部 湯浅泉)


この記者も、「昨今は街中で、多くの大型犬が飼い主とともに平然と散歩している。大問題なのではないか。」と書いてるところを見ると、大型犬をよく思ってない人なんだろうなぁ、まあ報道ではなくコラムだから主観的に書くのは中立でなくてもよいのでしょうがないけど、ただここで言いたいことはそのことではなく、土佐犬の体長が125センチと記載してある部分。「体長125センチの土佐犬が、近くを散歩していた男性に乗りかかるなどしたため、巡査が発砲。」。

中型犬の紀州と、超大型犬の土佐が、ほぼ同じ120センチの体長であるはずがない。たぶん、体長120レベルというのは、土佐犬クラスの大きさだと私も思う。

犬の世界では、犬のサイズを、体高や体重で判別するけれど、でも、一般の人にはたしかにわかりにくいから「体長」表現するのはしょうがないと思うけど、数字が誤報過ぎる。
紀州は、大型犬じゃない、中型犬だ。中型犬と報道しているところもあったけど、大型犬と報道している方が多かったように感じる。

意外と大手メディアより、スポーツ新聞の方が、丁寧に書いている気もした。文字量をたくさんもらえるという理由もあるだろうけど、でも公平・中立に書くためには、誤解を与えないように丁寧に書くことは必要でもあると思う。
私が調べたかぎりだが、日刊スポーツだけが、ちゃんと注釈で、紀州の犬種について、記載していた。でも体長は120センチだったけど。きっとこれは警察発表なんだろうね。

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人襲った紀州犬に警察官発砲13発 3人がかり射殺
日刊スポーツ 9月15日(火)9時57分配信


犬は7歳のオスの紀州犬とみられ、体長約120センチ、体重は21キロ。
(略)↓ 記事末に記載

 ◆紀州犬(きしゅうけん) 和歌山県原産の中型日本犬。家庭で飼われることが多く、飼育頭数ではシバイヌに次ぐ。狩猟犬だった地犬とオオカミの交配種を先祖に持つ。警戒心が強く、忠実、従順な性格とされる。白毛の個体が多い。1934年に、秋田犬や甲斐犬に次いで天然記念物に指定された。体高46~55センチ、体重15~25キロ(雄が若干大きい)。

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「オオカミの交配種を先祖に持つ」というのは、まだ判明していないし、少なくともずいぶん大昔の頃の話だと思うけど。やっぱり「オオカミに似て、獰猛なんだねー」という印象を与えたいのだろうか。

ちなみに日本犬保存会の紀州の紹介のページはこちら。 紀州は中型犬である。(リンクがうまく貼れなかった。このリンク先の左側にある「紀州犬」というとこをクリックしてください)

JKCの紀州のページはこちら。

オオカミのくだりはどこから持ってきたのだろうか。

そもそも、犬がこうした事件を起こしたとき、犬側の言い分を伝える、といったらなんだけども、犬種の専門家の意見も聞き、公平に報道してくれればいいのに、と思う。犬種団体が正しく機能している諸外国では、そうすることも多いとのこと。
今回の数ある報道の中で(私が調べたかぎり。ほかにも今後でてくるかもしれないけど)、日本犬保存会にコメントをとっていたのは1社のみ。(JKCはなし)

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紀州犬に襲われ警察官発砲!3人で13発・・・飼い主や通行人も噛まれ負傷
2015/9/15 11:37 ワイドショー通信簿{あさチャン!」(TBS系)


(前略)
通行人の女性が犬に噛みつかれていると110番があった。警察官が駆けつけたところ、飼い主も噛みつかれており、制止しようとした警察官にも襲いかかってきた。このため、3人で約10分間撃ち続け、犬は13発で倒れたという。噛みつかれた2人は腕などに軽傷を負った。

犬は紀州犬で体長120センチ。和歌山県などから紀伊半島の一帯で古くから猟犬として飼われている。日本犬保存会の卯木照邦専務は「もともと猟犬でした。子どもが手を出しても何でもない犬もいれば、けんか早い犬もいるし、いろいろですね。怖がりの犬なので、何かされるっていう感覚で食いつくことがあるんですね」という。

紀州犬が人を襲う出来事は過去にもある。1997年、茨城県でイノシシ狩りの途中でいなくなった紀州犬に女の子が足をかまれた。03年には三重県で女の子が飼い犬に頬をかまれたことがある。いずれも重傷だった。
(後略)

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ここでも体長120センチのままだ。せっかく日本犬保存会にコメントとって、同じ段落内に書くのなら、そこも確認すればよかったのに。と、同じマスコミのはしくれとして思う。

ともあれ、同じ「あさチャン!」ではこんな風に最後に言っている。

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千葉県警警松戸署は「緊急避難で発砲した。拳銃の使用は適正かつ妥当だった」とコメントした。
夏目「紀州犬がどのように暴れていたかわかりませんが、警官3人が犬が倒れるまで10分間、交互に13発発砲したといいます。恐怖を感じた方も多かったと思いますね」
野村修也(中央大法科大学院教授)「警察官が拳銃を使用するにはルールがあります。警察官職務執行法第7条に、必要性であることに加え、合理的な限度内にあるかどうかについても定められています。今回の場合は13発も撃つ必要があったのか、そこに問題点があるように思えます」

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たしかに犬に慣れていない人から見れば、攻撃スイッチの入っている中型犬は脅威だと思う。
でも、「警官3人が犬が倒れるまで10分間、交互に13発発砲した」というのは、冷静な対処ではない。よほど警官も焦っていたのだと思うけれど、発砲できる立場の人間が、我を忘れて撃っていいのか? これは「緊急避難で発砲なので適正」と松戸署は言っているけれど、こういうのを「乱射」と日本語では言うのではないか? 
流れ弾が誰かをケガさせなかったのは幸いだ。

動物園の動物が逃げたら、麻酔銃や麻酔付き吹き矢を使う方が主流ではないのかなとも思う。動物愛護センターや保健所には、野犬狩りに使う、ワイヤーを首にヒュッと引っかけて絞める捕獲器も持っているのではないか。捕獲器も動物福祉に反する道具ではあるけれど、撃たれて、10分間も苦しみを与えるよりマシだったのではないかと思う。まあ、その準備をする余裕のない「緊急事態」だったということなのだろうが。

紀州犬も、飼い主も、警官も、みんなパニックになってしまった。
冷静に対応できる人が現場にいなかったのは残念だ。

次からこういう事件を起こさないように、飼い主も、公務側も、犬を飼うってことは重大な責任を持つという認識と、犬を適正飼養するためにはどういう仕組みや法整備をした方がいいかなどを、熟考していかねばならないと思う。私も、もちろんいち飼い主として、そしてマスコミのはしくれとして、肝に銘ずるし、機会をもらえるならどんどん記事を書いていきたいと思う。微力だけど。草の根的でも、頑張る。

(あまりにも紀州が不憫で、悶々としてしていたので、自分の仕事をそっちのけで、書いてしまいました)
NO DOGS, NO LIFE
2015年01月09日 (金) | 編集 |
こんなニュースがありました。前から知ってたけど、改めていいなと思う。いつか取材に行きたいな。

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ペットと入居、心の支え 保健所から特養が引き取り世話
朝日新聞デジタル 1月7日(水)13時53分配信

犬とくつろぐ入居者と若山三千彦施設長(左端)=横須賀市の「さくらの里山科」
 殺処分されそうな犬や猫を引き取っている特別養護老人ホームが神奈川県横須賀市にある。「動物の命を少しでも救いたい」との思いで始めた取り組みは、入居者の心の支えにもなっている。

【写真】自室で猫の裕介と遊ぶ沢田富与子さん(70)。9年ほど前、河原で飼い主が捨てようとしているのを見つけてもらい受け、一昨年9月に一緒に入居した。「風邪で寝込んだ時もそばにいてくれた。私にとっては苦楽を共にした戦友のようなものです」=横須賀市の「さくらの里山科」

 横須賀市西部の山あいにある「さくらの里山科(やましな)」。2階では、入居者40人が犬6匹、猫8匹と過ごしている。このうち12匹は、保健所に保護されたり、飼い主が死亡して取り残されたりしていたのを引き取った。

 2012年4月の開設時から引き取りを続け、入居者が連れてきたペットも受け入れている。若山三千彦施設長(49)は「高齢や病気など、里親が見つかりにくいペットを優先して引き取っています」と話す。

 えさ代などは施設が負担し、地域のボランティア15人が散歩を手伝う。犬の「むっちゃん」は、東日本大震災後の11年夏ごろ、福島第一原発の近くで保護された。心臓病だったが、職員たちの看病で回復し、昨年5月に死ぬまで施設で過ごした。

朝日新聞社

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私も、こういう特養に入りたいです。

年末年始、認知症の母が来ていて、やはり、老人と犬は、相性がいいなぁと実感しました。
犬は、年寄りでも認知症でも誰でもニンゲンを区別しない。
いつも隣りに寄り添う。ニコニコ撫でられたら嬉しい。犬も老人も両方がニコニコ。
言葉がなくても、さっきの話しをすぐに忘れても、記憶のインプットができなくても、
犬も現在進行形の生き物だから、気にしない。ニコニコしっぽを振って、そばにいる。
いいなぁ、と心から思いました。
また今度ゆっくり書きたいと思います。

明日は湘南にできたグリーンドッグさんと、ピースワンコの取材に行くよ。新春取材第1号! 頑張るど!
楽しみ♪ だけど久しぶりの早起き。ちょい心配(←まだ休みボケ。早く社会復帰せねば)

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クパ、あいぽんキープ

犬のいない日常なんて。そんなの無理〜。ずっといないとやだ。おばあちゃまになっても、犬と暮らすのが私の唯一そして最大の願い。

移動販売、イベント販売で犬猫を買わないで
2014年12月17日 (水) | 編集 |
愛護法の改正で、
夜間のペットショップ販売や、対面販売でなく説明義務も果たせないインターネット販売は禁止にはなったけれど、
全部を反対にするとペット業界からの反発が大きかったのか、
このたび禁止されなかった移動販売、イベント販売。

今日も、やってる。しかも被災地で。
なんて商売の仕方だ。

スクリーンショット 2014-12-17 16.36.00

NGO Life Investigation Agency のブログより写真転載

「ペット移動販売業者 (有)スマック」 大船渡の被災地で子犬と子猫の販売。

なんだよ、10%割引のクーポンって(怒)。
完全に、ただの商品なんだな。
在庫持ちたくないから、少しでも早く売り尽くしたいんだな。



移動販売で犬猫を買わないで。

週明けに子犬が体調壊しても、死んでも、責任とらない。もう連絡とれない。
業者は、どこか違う街へ行ってしまう。あるいは電話もでないで、息をひそめて、返品は認めない。
「返品」という言葉もつらいけど、でもしょせん、売る側も買う側もそういう扱い。

だいたい、そんな動物業者が、幼い子犬・子猫たちに動物福祉に適った世話や環境を日々与えているわけがない。ちょっと犬猫業界のことを知っている人なら、みんなが知ってる周知の事実。

つまり、虚弱で、遺伝性疾患を持っている可能性も高く、子犬や子猫がそのあと死に至る可能性のある病気を持っている可能性も高い、そして本当に純血種かどうかもよくわからない(少なくともたいていの場合スタンダード外の姿)、そして身体的な問題だけでなく、すでに心にトラウマを持ち、成長するにつれ、無駄吠えや噛み付きや臆病さなどの問題行動、トイレシーツをびりびりに破いて飲んでしまうような行動、トイレのしつけがうまくいかないなどの行動(だって今まで箱の中で垂れ流しが普通だったからね)など、犬を飼うのに慣れた経験者でも最初は手こずるであろう心の傷や悪癖が身についてしまっていることが多い子犬たちや子猫たちを、

買う方も悪い。

買うから、こういう動物販売業者がいつまでも日本からなくならない。


かつてこういう場所で買った人を責めているわけではないです。
でも、これからは。
次からは。

大事なのは、今までの過去のことより、この先の未来のことです。

こういう場所(量販店のペットショップ、劣悪環境の小売りペットショップ、ホームセンターなどを含む)で売るために薄利多売で次から次へと生産されるパピーミル(子犬工場と呼ばれる)出身の犬たちをいつかはゼロにするためには、

「生産しても、売れないや。商売にならないからもうやめよう」と、奴らに思わせる。
つまり「買わないこと」。それだけです。

もちろんしばらくの間は、
子犬が売れない→最近は動物業者、繁殖業者で余った犬を保健所が受け取り拒否できるようになった→立ちゆかず、廃業。困って経産婦の母犬たちや売れ残りたちを河川敷や山や公園に捨てる

という許し難き愚行のニュースも散見されますが、

それはそれで心の苦しい事態ではありますが、

でもだからといって
目先のこの子が可愛いし、ひと目ぼれしちゃったし、この子に罪はないし、
というような気持ちで、そういう動物業者や繁殖業者を引き続き喜ばせるような行動をしていたら、
いつまでたっても、この悪循環が断ち切れません。

もう、やめよう。断ち切ろう。

3年後、5年後には、こんな業者の存在が日本からなくなるように。
世論をつくろう。